Sakana Translate:Sakana Chatが翻訳に対応、翻訳・添削・質疑の3機能を搭載
_Sakana AIは本日、チャットサービス「Sakana Chat」に新機能「Sakana Translate(サカナ・トランスレート)」を追加しました。翻訳エンジンには日本仕様へ適応させた当社のモデルシリーズ「Namazu」を採用し、日本語・英語・中国語の双方向翻訳に対応します。翻訳・添削・質疑という3つのモードを備えた翻訳体験を、Webアプリとして誰でも無料でお使いいただけます。
Sakana Translate概要
- Namazuを翻訳エンジンに採用し、日本語・英語・中国語の双方向翻訳に対応
- 翻訳・添削・質疑の3つの機能を提供
- 誰でも使えるWebアプリとして公開
- 翻訳ベンチマークによる評価で主要な上位モデル群に匹敵するスコアを確認
- 日本語社会で実際に使われる文章をもとに定性評価を実施し、敬語、文化概念、地名・固有名詞、生活文脈といった、日本語ならではの難所での強みを確認
開発の背景
翻訳は、日本語話者が英語や中国語のコンテンツと接する上で、最も日常的な壁の一つです。海外の記事を読むとき、英文のメールを書くとき、海外の取引先とやり取りするとき、私たちは日々、言語のあいだを行き来しています。
しかし、広く使われている翻訳ツールは、ビジネス敬語のニュアンス、日本固有の文化概念、略語やネットスラングといった「日本語らしさ」の難所で、しばしば意図からズレた訳を返します。文法は正しくても、相手との距離感やトーンまでは届きません。
Sakana AIは、日本語と日本文化への深い理解を核とした事後学習(post-training)技術を研究してきました。海外のフロンティアモデルを日本仕様へ適応させたモデル系列「Namazu」は、その成果の一つです。この強みが翻訳でこそ発揮できると考え、今回 Sakana Translateとして公開しました。
コンセプトは「 日本語を、深く翻訳する」。単語や文構造を置き換えるだけでなく、文章の背景にある文脈・トーン・距離感まで届けることを目指しています。
3つの翻訳機能
機能①「翻訳」: 長文をそのまま貼り付けるだけ。最大約5,000字に対応し、ストリーミング表示で訳文がリアルタイムに出てきます。
機能②「添削」: 入力した文章を、より自然で適切な表現に整えるモード。変更箇所は差分ハイライトで表示されるので、どこがどう変わったか一目で確認できます。文法だけでなく、自然さ、丁寧さ、トーン、相手との距離感まで調整。
機能③「質疑」: 翻訳・添削の結果について、その場で追加質問ができます。ニュアンスの確認、別の表現の提案、文法や語彙選択の解説など、翻訳画面からそのまま深掘りできるので、翻訳ツールと辞書を行き来する必要がなくなります。
出力の例
(1)ビジネスメール(日→英)
原文:
お見積り拝見しました。恐縮なお願いですが、もう少しご相談できますか?ご予算あれば社内で調整しますので、お聞かせください。
Sakana Translate の翻訳:
I saw your quote. This is a bit of a selfish request, but could we talk a bit more? If you have a budget in mind, I can work on it internally, so please let me know.
(2)ネットスラング(英→日)
原文:
Iykyk, honestly. It’s an inside joke from the group chat.
Sakana Translate の翻訳:
まあ、わかる人にはわかるよね。グループチャットの内輪ネタだから。
ベンチマーク結果
翻訳品質について、WMT 2024 General Translationタスクの評価データを用い、XCOMET-XLによる評価を行いました。その結果、Sakana Translateは主要な上位モデル群に続くスコア帯に位置し、翻訳エンジンとして競争力のある品質を示しました。
おわりに
Sakana Translateは、今後も実際の利用を通じて、翻訳品質とUXを継続的に改善していきます。今後は、特定の業界に最適化した翻訳エンジンや、ファイル翻訳、用語集との連携を進めていく予定です。